ルーシー100歳のバースデー ~世界最高の喜劇女優 ルシル・ボール~
「アイ・ラブ・ルーシー」のルシル・ボールは最高の喜劇女優だが、アメリカ最初のメジャー映画会社の社長だったことを知る人は少ない。ルシルは、夫デジとデジループロダクションという会社を立ち上げていた。高視聴率を7年間続けた「アイ・ラブ・ルーシー」の2次的な使用権を持ったデジループロは番組の成功で、巨大な権利収入を生む。アメリカでは製作会社が2次的使用権を持つのが常識であり、その権利ビジネスでハリウッドの映像産業が繁栄できた。ルシルは当時最大の映画スタジオRKOを買いとり、ヒット作を連発し、メジャー映画RKOの社長になった。女性のメジャー映画社長は初めてのことである。ルシルの大ファン黒柳徹子さんと三谷幸喜さんの絶妙のトークは見逃せない。アメリカのテレビ産業を知る上で放送界必見と言える。 (重延浩)