松井秀喜 決断のとき
松井秀喜VS草野仁
心ゆるしあえる二人であれば、語らいが2時間、3時間におよぶことがある。草野仁さんから松井秀喜さんが最高の野球人であるとともに素晴らしい人格者だとうかがっていた。この二人の対談をようやく実現すことが出来た。それは1時間番組だった。二人の再会の場所は代々木上原。閑静な住宅街の一室で始まる。松井さんはニューヨークでのいつもの姿として草野さんに丁寧にコーヒーを淹れた。それからお話は延々と続き、とても1時間では収まらないものとなった。会話の価値はそこに漂う空気で決まる。穏やかでゆったりと進んだその会話には今まで聞いたことのなかった情報、心配り、楽しい本音が漂った。二人のこの柔らかい会話を絶対に聞き逃すべきではない。そうみんながうなずいて番組は2時間になった。その自由さがBSらしいと私は思った。
(重延 浩)