おまえなしでは生きていけない ~猫を愛した芸術家の物語~ 第四夜 夏目 漱石
第四夜 夏目 漱石 「夏目漱石 吾輩は福猫である」
漱石の小説家デビュー作「吾輩は猫である」-日本人ならきっと知らぬ人はいない、近代日本を代表する小説です。英語教師・珍野苦沙弥の家にやってきた黒猫が、苦沙弥先生はじめ珍野家にまつわる人々をばっさばっさと観察・形容していく様は、今読んでも腹を抱えて笑わずにはいられません。実は夏目家には本当に名前のない黒猫がいました。この猫は足の裏まで真っ黒だったことから出入りの按摩師に「福猫」認定されます。痛快な「吾輩〜」の作風とは裏腹に、執筆当時の漱石はロンドン留学後の精神不安定も癒えずどん底の日々を送っていたわけですが⋯その後の漱石の人生は、確かに新たな方向を得ていくことになるのです。この不思議な話を、夏目家の物語と「吾輩〜」の珍野家の物語を交差しながらドラマにします。どうぞお楽しみに。
(宮崎和子)
<再放送のお知らせ>
NHK BSプレミアム 2017年5月25日(木)9:00~11:10 「プレミアムカフェ」番組内で放送
NHK BSプレミアム 2017年5月26日(金)0:45~2:54 ※木曜深夜「プレミアムカフェ」番組内で放送
NHK BSプレミアム 2022年2月22日(月)14:44~15:43