食彩の王国 2018年1月の放送

食彩の王国 2018年1月の放送

「食彩の王国」は、10月から15年目に入った。食材の物語をひもとくという地味な番組が、視聴者に支持され続けていることに感謝しきり。日本の食卓を彩ってきた人々の知恵は底知れない。その隠し味が、いつの間にか滋味溢れる番組へと育ててくれたのだろう。中原中也の詩「頑是ない歌」の冒頭に「思へば遠く来たもんだ」とあるが、食材をテーマにした番組のパイオニアとしては、さらに表現を進化させなければならない。そして視聴者とともに、明日の食卓を豊かに彩りたい。
10月に、放送700回を迎え、東京オリンピックの1000日前も過ぎた。そこで、来年3月までを700回記念シリーズとして、「オテル・ドゥ・ミクニ」の三國清三シェフと共に、月一回東京の地産地消をテーマにしている。東京オリンピック・パラリンピック開催時には、世界中からアスリートや観客が集まる。「料理人人生の集大成をかけて、最高のおもてなしをしたい」という三國さん。意外にも東京は食材の宝庫。江戸前の魚介類もあれば、杉並区には栗、秋川に牛、練馬大根をはじめとする野菜類もたくさんある。これをきっかけに、隠れた東京の食材を見つめ直すチャンスにもしたいと考えている。
(土橋正道)

語り

薬師丸ひろ子

放送予定

    O.A.  テーマ             担当ディレクター 
#712 1月 6日  レンコン              ※VIVIA  
#713 1月13日  東京地産地消SP(3)江戸東京野菜  細村舞衣
#714 1月20日  モッツァレラチーズ         ※VIVIA
#715 1月27日  寒ブリ               鴨下 満

1月のテレビマンユニオン担当回は・・・

#713 江戸東京野菜
日本を代表するフレンチシェフ・三國清三さんが挑むシリーズ企画「東京地産地消スペシャル」
第4回は「江戸東京野菜」。
東京の伝統野菜は、「江戸東京野菜」と呼ばれ、現在48種類あります。住宅街のど真ん中で育つ、“練馬大根”と“馬込三寸人参”の畑に三國さんが足を運びます。そこからインスピレーションを受けた三國さんは、食材を紅白フレンチに仕立てます。
さらに、5年前に発見されてた“三河島菜”。実は、江戸時代、三河国で育てられ、大名によって江戸に渡り、仙台までにまでわたりました。東京では一度絶えてしまいましたが、時を経てまた東京に戻ってきたのです。“三河島菜”は、ハーブの様な香りがし、しっかり煮込んでも、しゃきしゃき感が味わえ、鍋にもぴったりです。東京が誇る伝統野菜の魅力に迫ります。
(二階堂茜)

#715 寒ブリ
“天然の生け簀”と称される、日本きっての好漁場の富山。魚にうるさいことは間違いない。そんな富山人がまちわびる魚がこの時期到来する。それが“寒ブリ”。
年末の慌ただしい中、市場に足を運びブリを一匹丸ごと買うご夫婦がいた。富山では嫁に行った娘が“良い嫁ぶり”であることを願って、嫁ぎ先にお歳暮としてブリを送る風習があるそうだ。ブリの贈り先は、イタリアンレストランに勤める娘の義理の両親に向けて。受け取った家では半返しするのが習わし。「母から受け継いだ家庭の味を大事にしたい」と語る娘は、ブリを丹精込めて料理する。寒ブリを通して見える母と子の絆の物語…、必見です!
(島越翔平)

プロデューサー

土橋正道

アシスタントプロデューサー

平田早季

ディレクター

細村舞衣
河野あや子
植田裕久
田中由美
鴨下満
間宮圭次郎
橋村知曉
橋本倫 
前夷里枝
徳丸あす香

アドバイサー

吉田夕日

アシスタントディレクター

鴨下満
間宮圭次郎  
島越翔平