遠くへ行きたい 2016年9月の放送
永六輔さんが去る7月7日に、83歳で亡くなった。自宅のベットに寝ていた永さんはまるで眠っているかのようで、今にも目を開きそうだった。娘さんが、「この足で地球を何周分も歩き回ったのよね」とさすっていた。永さんはパーキンソン病だったが、投薬とリハビリでその進行を食い止め、一時は医者も驚く回復ぶりで、「パーキンソンのキーパーソンと言われてるの!」と、笑いを取っていた。さらに、前立腺癌、骨折や誤嚥性肺炎などさまざまな障害と闘ってきた。亡くなる前日の晩、いつもは交代で看病していた娘が二人揃い、いろいろな話しをして楽しく笑ったそうだ。そして翌日、眠ったまま息が遠くなりやがて永眠したという。
1970年に永さんが始めた「遠くへ行きたい」は、10月から放送47年目に入る。
「遠くへ行きたい」を愛してくださった全ての人に感謝を込めて、パワー全開で50周年を迎えたい。
(土橋正道)