遠くへ行きたい 2017年8月の放送
久しぶりにディレクターとして、長崎県壱岐島を旅した。あらかじめ資料を読んで面白いなと思っていた「情報」に血が通っていく。色とりどりのレオタードで素潜りする海女さん達の謎が解けた。連日観光バスが横付けする小さな食堂の、飛び切り美味しい味の秘密。餡が詰まった細長いどら焼きも歴史があればこそ。どれもこれも壱岐だからこそ!という視界が開ける。「どうして?」と聞いて、「え、そうだったの!」と知ることが新鮮だ。そうして旅人にじわじわと感動が広がり、視聴者にも伝わる実感がある。それを共有できるのは、ディレクターの喜びだ。北へ南へ、夏の日本を再発見しながら「遠くへ行きたい」の旅はさらに続きます。
(森明子)