VICTORY ROAD 勝利への選択 ~欧州サッカーの日本人先駆者・奥寺康彦の挑戦~
ドイツ・ケルンの試合会場に足を運び、あえて若いファンにかつてこの街に日本人プレーヤーがいたことを尋ねると、彼らは得意げに答えました。「OKUのことだろ。父親から聞いているよ」「ケルンの歴史を学べば必ず出てくる名前さ」ギリシアを欧州王者に導いた名将、オットー・レーハーゲルはブレーメン時代の監督です。「彼を日本に帰したくはなかった。彼には監督が求める全てがあった」元西ドイツ代表の錚々たる面々が一様に「OKUは親友だ」と胸を張り、「香川真司もまだOKUには追いついていない」と鋭く指摘します。9年もの間、世界のトップレベルで活躍し続けた奥寺康彦。あまりに知られていない偉業とその人間に触れてください。 (岸 枢宇己)