人類で初めて月に着陸したアポロ11号の船長・ニール・アームストロング。現役時代から、マスコミに「最も取材しにくい男」と言われ、引退しても彼の口から月面着陸に関するエピソードが聞かれることは皆無に近かった。しかし、アームストロングが2012年82歳で死去すると、それをきっかけに関係者や近親者から謎めいていたアームストロングの真実が語られ始めた。「最高のテストパイロット」と称賛される一方で、「氷の司令官」という冷徹な評価を受け、自らは「典型的なナード（専門馬鹿）」と称するなど意外な一面があったことも明らかになってきた。
　人類初、歴史的な足跡を月面に残したニール・アームストロングはアポロ計画に何を思っていたのか、そして歴史的偉業を成し遂げた人生とどのように向き合ったのか？番組では存命の彼をよく知る関係者に取材を行い、亡くなった直後の今だからこそ聴き出せる証言を新たに掘り起し、次々と公になってきた第一級の資料や遺品などから、伝説の宇宙飛行士の「あくまでも一人のエンジニア」として生涯を送ったアームストロングの実像に迫る。