食彩の王国 2019年2月の放送

食彩の王国 

中村草田男の句、「降る雪や明治は遠くなりにけり」は、昭和6年の作だ。昭和、平成、新元号と、三つの時代にわたってテレビ番組を作り続けられる幸せがありがたい。人は生きて、死んで、人々の記憶から忘れ去られて「無」になる。それが繰り返されてきたのだから、悠久の時の流れは恐ろしい。さて、新元号の子供たちが大人になる頃は、どんな正月風景になって行くのだろう。我々が当たり前に受け入れてきた仕来りは淘汰され、新しい過ごし方が生まれていくのはむしろ健全だと言えるが…。年賀状さえ、祝意を伝える古風な通信手段として、博物館に展示されたりするのだろうね。平成という呼称になかなか馴染めなかったように、新元号ではさらに気持ちが遠のくだろう。この仕事を始めた頃は、「テレビは若者の文化だ」と言う評論が多かったが、なに、作り手として45年も続けてみると、決してそうではないことが分かる。視聴者は、ただ楽しめるバラエティのほかに、ためになるものや心温まるものも見たいのだ。今、若者はテレビ文化から離れ、かつてテレビに夢見た人たちが孤独の相棒にしているだけだ。「食彩の王国」は、放送16年目に入った。「人が生きる」意味は、「人の役に立つこと」だとすれば、それを生き甲斐にしよう。
(土橋正道)

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語り

薬師丸ひろ子

放送予定

    O.A.  テーマ  担当ディレクター 
#765 2月 2日  カキ    島越翔平
#766 2月 9日  蕪     ※VIVIA
#767 2月16日  ふぐ    橋本倫
#768 2月23日  ネギ    ※VIVIA

2 月のテレビマンユニオン担当回は・・・

#765 カキ
“海のミルク”と言われるほど濃厚で栄養価が高いカキ。
今回の主人公は、兵庫県赤穂市の若き兄弟漁師です。性格も得意分野も正反対。でも、まるでぴったりとくっついた2枚の殻のように、簡単には離れない固い絆を持っています。そんな2人が、驚きの養殖方法に挑戦する物語。果たして、その結果やいかに?英雄・カエサルがイギリスに侵攻したのは、美味いカキがあったからという話も伝わっていますが、今回、晴れてデビューするディレクターも、“島越、お前もか”と言われるほどのオイスターマニア。カキのようにクセの強い男が描く、兄弟の奮闘劇。ぜひご覧下さい。
(島越 翔平)

#767 ふぐ
得も言われぬ「味」と「食感」。かつて、それを食せば命の保証は無いとされた“ふぐ”。それでも我々の祖先はそれを食べ続けてきました。 “ふぐ料理”には美味しさを追求した日本人の歴史が刻まれています。三重県・安乗でも“ふぐ”は、漁師を始め街の人に大切に扱われてきました。身を極力傷つけない為、安乗のふぐ漁は「はえ縄漁」が基本。毎年2月9日「ふぐの日」には獲れたふぐを伊勢神宮へ奉納しています。旅館おおなみでは伝統料理「てっさ」や、その他数々の工夫を凝らした“ふぐ料理”をご紹介!さらに、2016年にG7が開催された志摩観光ホテルで総料理長を務める樋口宏江シェフが、生産者へ感謝の気持ちを込めて作る渾身の一皿とは!?      
(中村 朱里)

プロデューサー

土橋正道

アシスタントプロデューサー

平田早季

ディレクター

鴨下満
植田裕久
河野あや子
田中由美
橋村知曉
橋本倫
徳丸あす香
土井晴美
岡本拓也
伊藤浩子
島越翔平

アドバイサー

吉田夕日

アシスタントディレクター

島越翔平
中村朱里