二千年の伊勢物語 ~式年遷宮に込められたメッセージ~

二千年の伊勢物語 ~式年遷宮に込められたメッセージ~

今回の伊勢神宮式年遷宮のスペシャル番組は橋本倫と原田史、二人の(若手?)女性ディレクターが演出をします。
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今年10月行われた、伊勢神宮の式年遷宮。まったく同じ形をした社をこわして、隣の空き地に建て直し、せっかく作った宝物を燃やして、もう一度作り直す…こんな不思議な営みが、20年に1度、しかも1300年以上も伊勢では続いています。
しかし、どうしてこんなことを? ナゼ、20年に1度なの…?
「おいしい食事が食べられること」「美しい自然があること」「真面目にひたむきに生きること」…
そんな、当たり前のようでいて、時代とともに失われつつある大切なことを、決して“忘れるな”。
伊勢神宮の神事を通して、喝を入れてくる古のセンパイたちからのメッセージ。
新しい年を迎える前に、今一度、みなさんも耳を傾けてみませんか?   (橋本 倫)

「次の遷宮はおらへんでなっ!」
老年にさしかかった伊勢のおっちゃんたちが口々に言う未来予想。
20年前に生まれた伊勢の子は、20歳で祭りの山車を曵き、40歳で祭りの中心となって仲間を引っぱり、60歳で後輩を見守りながら若き日を思い出しつつ80歳になった自分を思う。
20年ごとに繰り返される式年遷宮。伊勢の人々に刻み込まれたこの時の流れを、この夏、少しだけ垣間見た。炎天下でひたすら海水を撒く塩作り、大工が作る祭りの山車、200年を掛けた森の育成…。1000年以上続く様々な神事の為に行われる、気が遠くなるほど丁寧な手作業の数々。
「日本の原点がここにある」なんて誰かが言うのを聞くと、なんだかムズ痒いが、私は伊勢で、この島国に生きる人々の暮らしの“元”のようなものを見た気がした。  (原田 史)

ディレクター

橋本 倫
原田 史

オブザーバー

内山雄人

プロデューサー

杉田浩光