情熱大陸「突きん棒漁師 中居林 昌爾・洋爾」

情熱大陸「突きん棒漁師 中居林 昌爾・洋爾」

 赤ちゃんは生後1年で、視力が0.1ほどしかないらしい。では、無邪気な微笑みは何を見ての感情だろうか?おそらくボヤっと見てる、自分の頭の中で都合の良いように、画を結んでいるのだ。これは、誰でもどんな場面でもそうなのかもしれない。
 突きん棒漁師にしてもそうらしい。兄の昌爾さんは銛で、動くカジキマグロを十中八九仕留めてしまう。まさに魚の泳ぎが予想できるかのよう、だから訊いてみた。「何か見えてるんですか?」アニキは答える、「よくわかんねぇ。身体が勝手に動くとしかいいようがねぇな」野球の逸話がふと頭に浮かんだ。あの長嶋さんが擬音語であの松井選手に教え、理解しあう風景が。
 頭を使って計算するところを越えた仕事。ただ、その裏側には人には言えないくらい恥ずかしい失敗を何度も繰り返した経験があるらしい。取材交渉1年半、やっと撮影させてくれることになったご兄弟は多くのことを語らない。でも、彼らの生き方の、その片鱗だけでも、なんとか伝えたいのです。
(下口谷 充)

演出

下口谷 充

構成 

重野 康紀

撮影

中林 清一  
山田 英司

編集 

宮島 亜紀

音響効果

早船 麻季

プロデューサー

福岡 元啓(MBS)  
梛木 泰西