■制作者から
世界中の戦場で傷ついた子供たちの治療とリハビリを無償で行う「ドイツ国際平和村」。1999年から11年に渡って取材したテープはお よそ400本。今も戦争の犠牲になる子供たちがいる。日本で暮らす僕には全く実感のないことだが、カメラだけがその事実を映し続けてきた。毎年平和村の番 組に関わっているが、一度も現場に行けたことは無い。そんな僕に出来ることは、ただひたすら素材を見ることだけ。この400本を見るだけで鬱々とした気分 になるのに、カメラの外には一体どれだけ悲惨な光景が広がっているのだろう。ただ言えることは、これは世界のほんの、ほんの一部の現実であるということだ けだ。戦場の母国へ帰っていく子供たちの笑顔が頭から離れない。
（中村典和）


●プロデューサー　　梛木泰西　　　　　
●ディレクター　　　河原剛　　　
●事業プロデューサー　　富田朋子／藤田慎一