朝出社したらメールボックスに年末調整用の書類が入っていた。そうかもうそんな時期か。そういえばこの間行ったライブでは、締めにアーティストが「良いお年を！」なんて言ってたなあ。さすがに早すぎてみんな笑っていたが、いやいや笑っているうちにほんとうにあっという間に月日はたつのである。
　当たり前に暮らす当たり前の人たちに起きた、
まったく当たり前ではなかったあの出来事から９ヶ月以上が過ぎ、日本にはお正月がやってくる。
　嬉しい楽しいめでたいばかりの正月ではもちろんないけれど、日本人にとっては、ただのイベントというよりは、ある種精神の作用としてのお正月が何か清新なものを運んできてくれて、それが彼らの一歩の実感になればいいなと願っている。
　外部の人間が切り取る「衝撃」ではなく、そこで暮らす当事者たちの「日常」を、震災後１年を前にした２月の最終日曜日に放送します。　　　　　　　
（三戸浩美）