徳島県上勝町。そこでは夜も明けきらぬ早朝から山の小屋から笑い声が聞こえてくる。
声の主はキミちゃん（７２）とフミちゃん（６５）。
毎朝、直売所で人気の「山っこもち」をつく。
町では過疎対策としてＵターン、Ｉターンの若者を積極的に受け入れている。
働き者のキミちゃんと、料理名人のフミちゃん。二人の畑や作業場にも毎年、そんな若者たちが手伝いにやってくる。
二人は若者たちの悩みに耳を傾け、田舎で楽しく暮らして行く秘訣を教える。その秘訣とは「手間と愛情を惜しまんこと」。
畑仕事、料理、お祭り、宴会、どんな時でも「手間と愛情」を惜しまず取り組めば、どんな事でも楽しくなる…
そんな二人にほれ込み若者が定住を始めている。
これは、何もない山奥の静かな町で「幸せ」に暮らすおばあちゃんと、「幸せ」を求める若者たちの春から夏への物語です。