自転車旅ユーロヴェロ90000キロ「マルタ・イタリア EV7」

自転車旅ユーロヴェロ90000キロ「マルタ・イタリア EV7」

旅ができなくなって早2年。「旅がしたい」「せめて旅番組が見たい」、そんな声にやや無理をして…お応えする番組です。
ヨーロッパ全土で整備が進められているサイクリングルート「ユーロヴェロ」を旅する2週間のドキュメント、その全行程をまさかのリモートで演出しました。このコロナ禍で、なかなか新鮮な番組に仕上がっています。

旅先はマルタとイタリア。ロケまで日数がない中、毎日のようにイタリアのクルーとリモートミーティングを行いました。はるか遠くの彼らがそばに居るような心持ちでしたから、人間の距離感覚って不思議です。
度々の技術テストも勿論リモート。機材の改造と実験を繰り返しながら撮影のフォーメーションを固めていくことができたのは、技術クルーがかなりのメカギーク!という奇跡のような幸運に恵まれたからです。ややマニアックなこだわりが出る場面では技術監修の高橋さん、野澤さんがうまく取りまとめてくださいました。

ロケは2022年お正月にスタート。岸元Dは14日間、8時間の時差がある現地のロケを毎日夕方から明け方までPC画面から演出し続けたのでした。彼女の指示はイヤフォンを装着したキャラバン8名全員に届きます。それを日本語が分からない4名のためにコーディネーターのパオラさんが通訳するという…国際会議さながらの中継体制でした。
そんなバタバタな中でも持ち前の明るさや情の深さ、そして粘り強さと厳しさで、岸元Dはチームをまとめ先導してくれました。彼女は本当にロケの全てを演出したのです。「現地お任せロケ」に慣れたクルーもそれには驚きましたし、結果「岸元さん大好き!」と皆に言われるほどの関係性を築き上げることになりました。

旅人はドイツ・ベルリン在住の会社員でもある旅系YouTuberのアキラ。日本からの渡欧がNGならばと欧州在住の日本人に募集をかけ、十数名全ての方とリモートオーディションし選んだ方です。自転車旅もテレビロケも初めてでしたが、AirPodsから常時聞こえる岸元Dの声が彼を励まし、追い込みました。アキラは「持っている」人。彼が街に辿り着くと何故か良いタイミングで教会の鐘が鳴り、多くの人が、動物までもが彼に寄ってくるという不思議なシーンが何度もありました。

バックアップ問題、イタリアと日本そしてテレビとYouTubeの制作カルチャーの違いなど…試練やトラブルは沢山ありましたが、その都度私たちは言葉を重ねて伝え合いました。もどかしさは常にあったけれど、今となれば距離や文化の違いを少しは乗り越えられた気がします。コロナ禍、誰かが感染したら番組はなくなってしまう。それぞれが巨大なプレッシャーを抱えながらも…まずは無事に放送を迎えられたことに深く感謝しています。個性豊かなイタリアンクルーと淡々としたアキラの、ユーモアたっぷりの珍道中。その裏側で繰り広げられた、小さな国際会議を想像しながらご覧いただけると嬉しいです。
(真治史)

出演 アキラ
語り 鶴見辰吾

番組ホームページはこちら

ディレクター

岸元美江

コーディネーター

パオラ・ブルーノ
イレーネ・ミラノ

撮影

ミライ・プルヴィレンティ
レオナルド・ルッタッツィ
ベネディット・サンフィリッポ

VE

ジョゼッペ・ボルピチェッリ
フェデリーコ・ウルツィ

リサーチャー

大貫真弓

取材協力

M&Mメディアサービス

技術監修

高橋秀典
野澤勝一

CG制作

宮井勇気

プロデューサー

真治史