ザ・ノンフィクション「生きる歌 〜三角公園の歌姫とわたし〜」前編

ザ・ノンフィクション「生きる歌 〜三角公園の歌姫とわたし〜」前編

日雇い労働者の街として知られる大阪の西成。
通称・三角公園で、命の叫びを響かせる歌姫がいる。

ジャズシンガー・坂田佳子(51)。
かつては高級ホテルの専属歌手でライブハウスにも引っ張りだこだった彼女が、
西成に流れ着いたのは、3年前のこと…あまりにも自由過ぎる言動や、アルコール依存症による問題行動で、数々の店を出入り禁止に…
夫からも「別れてほしい」と告げられた。
全てを失い、知人を頼り、たどり着いたのが西成の街だった。

「自分には歌しかない」…歌う場所を求め、近くにあった三角公園で歌い始めると、
SNSで話題を呼び、今では全国から坂田の歌を聴こうと多くの人が訪れる。
その波瀾万丈な生き方を知り、人生相談をされることも…

2022年秋。
この日、坂田のストリートライブを涙ながらに聞き入っていたのは仁美さん(56)。
4カ月前に「末期がん」と宣告され、一時は自ら命を絶つことも考えた。
しかし、たまたまYouTubeで出会った坂田の歌に救われたのだという。
今はその力強い歌声が病と闘う原動力となっている。
今でこそ「三角公園の歌姫」と呼ばれる存在になった坂田だが、
当初SNSで話題となったのは、その歌声よりもお酒を飲んで暴れる姿。
三角公園を訪れる観客の中には、そんな姿を求める人たちも…

歌手としてではなく「見せ物」になってしまった現実に、
坂田はある決断を下す…

語り

きゃりーぱみゅぱみゅ

企画・演出・撮影

蜂谷時紀

構成

石井成和

編集

宮島亜紀

音効

中嶋尊史

プロデューサー

石原徹

チーフプロデューサー

西村陽次郎(フジテレビ)