豪華本『マルメロ草紙』はこうして生まれた知られざる8年間の闘い
これは橋本治(文)岡田嘉夫(絵)コンビが2006年から2013年まで試行錯誤を繰り広げた豪華本(定価3万5千円、発行部数150部)、その制作過程の密着記録である。制作中に何度かテレビ局に企画を持ち込んだが成立しなかった。そこで全収録テープを橋本治のマネージャーである刈部謙一に預けた。ところが突然彼が癌で亡くなってしまう。慌てて素材を取り戻し、コツコツと編集していた。それが近代文学館に伝わり、公開の運びとなった。永年の宿題をようやく果たせたが、今や亡き橋本・岡田・刈部、彼らにこの記録を見てほしかった。
(浦谷年良)
特別展「帰って来た橋本治」展
【会期】2024年3月30日(土)~6月2日(日)
休館日:月曜日(4月29日、5月6日は開館)
【開館時間】午前9時30分~午後5時(入館は4時30分まで)
【会場】神奈川近代文学館第2・3展示室
神奈川近代文学館 特別展「帰って来た橋本治展」(※外部サイト)
ショート・バージョン(6分半)を毎日上映
ロング版(82分)を5月25日に特別上映(アフタートーク出演:浦谷年良、松家仁之)
※画像写真提供 新潮社
企画
刈部謙一
撮影・構成・編集
浦谷年良