アナザーストーリーズ 運命の分岐点 「極道の妻たち」強くカッコいい女の時代へ
『極道の妻たち』1作目が公開されたのは1986年。キャッチコピーは「愛した男が、極道だった」。同年、男女雇用機会均等法が施行された。働く女性が増えるとともにシリーズのコピーも変わっていった。「さよなら、戦争を忘れた男たち」(4作目)。「どこまで怒らす気いや」(7作目)。「決着は、わてがとらせて貰います」(8作目)。「わてが、極道のテッペンに立ってみせたるわ!」(9作目)。岩下志麻さんに頼んだ。一番好きな啖呵を極妻風にお願いします。
「あんたら、覚悟しいや!」
一瞬で背筋がギクっと凍りついた。シリーズ開始からまもなく40年。男は未だに覚悟ができていない。
(坂田能成)