シリーズ 欲望の経済史~ルールが変わるとき~ (全6回)2018年1月~2月

今、経済に注がれる眼差しが熱い。英EU離脱、トランプ現象、揺れる世界経済…。資本主義の歴史とは、際限のない欲望のドラマだ。千年近くの壮大な経済史を、欲望という視点から捉える、異色のドキュメント。
なぜ、世界同時不況は起きるのか?なぜ、バブルは繰り返すのか…?
総合、BS1で反響を生んだ「欲望の資本主義」。その問題意識を発展させ、どこに「ルールが変わる」ポイントがあったのか?6つのポイントに立ち返る旅に出る。「資本主義の終焉」も叫ばれる今だからこそ考える、知の冒険シリーズ。資本主義の流れを読み解く異色の欲望の考現学。資本主義のルールを書き換える場となった世界のポイント、世界経済のフロントランナー、経済史の専門家などに取材、エピソードをまじえ構成する。

NHK Eテレ 全6回シリーズ 毎週金曜 22:30~22:59 再放送 毎週日曜 午前0時(土曜深夜)

・1月5日 第1回 時が富を生む魔術~利子の誕生 /再放送 1月21日(日)14:30~15:00
 今、揺れる世界経済。資本主義の歴史とは、際限のない欲望のドラマだ。壮大な経済史を、欲望という視点から捉える異色のドキュメント。なぜ世界同時不況は起きるのか?なぜバブルは繰り返すか?どこに「ルールが変わる」ポイントがあったのか?6つのポイントに立ち返る旅に出る。「資本主義の終えん」も叫ばれる今だからこそ考える、知の冒険シリーズ。第一回は利子の誕生に着目する。時が富を生む魔術はいかにして成立したのか? 
【出演】コロンビア大学教授・ノーベル賞受賞…ジョセフ・スティグリッツ、イタリア・フィレンツェ大学経済学部准教授…アンジェラ・オルランディ、ドイツ・経済ジャーナリスト…ウルリケ・ヘルマン、イタリア・ストロッツィ美術館キュレーター…ルドビカ・セグレボンディ
【語り】首藤奈知子
     
・1月12日 第2回 空間をめぐる攻防~グローバル化と国家~ /再放送 1月14日(日)0:00~0:30 ※土曜深夜
 差異があれば、そこに価値が生まれ商品となる。空間をめぐる攻防、重商主義はいかにして生まれたのか?その基礎には近代国家の枠組みがあり、それを支える感情は愛国心、ナショナリズムだったのか?誕生のドラマを見る。貿易という商品の交換の過程で育まれていった新たな関係性とは?経済の論理と政治の論理の相克が始まる。グローバリズムの大波は何を変えていったのか?大航海時代に展開した資本主義のダイナミズムを考える。
【出演】オックスフォード大学歴史学部教授…ケビン・オウローク、イギリス東インド会社会長…ザンジーブ・メフタ、イギリス・ウォーリック大学名誉教授…ロバート・スキデルスキー
【語り】首藤奈知子
    
・1月19日 第3回 勤勉という美徳~宗教改革の行方~ /再放送 1月21日(日)0:00~0:30 ※土曜深夜
労働こそが「価値の源泉」であるー。宗教の論理と経済の論理が美しく親和性を持った時代、その背景にあったドラマとは?「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」が合致したとされてきた時代、そこで展開した欲望の論理とは?勤勉が美徳となり富が蓄積される。この時経済学の父アダム・スミスの果たした役割とは?カルヴァン派の目指した真の社会とは?時代のベースにあった精神を読み解き、もたらされた価値観を考える。
【出演】ロンドンスクールオブエコノミックス准教授…ジェイムス・モリソン、パリ経済学院経済学教授…ダニエル・コーエン、チェコ・CSOB銀行チーフストラテジスト…トーマス・セドラチェク、スイス・ジュネーブ大学神学部教授…フランソワ・デルマンジュ
【語り】首藤奈知子

・1月26日 第4回 技術が人を動かす~産業革命からフォーディズムへ~ /再放送 1月28日(日)0:00~0:30 ※土曜深夜
産業革命がもたらした変化は大きい。しかし近年の研究では一夜で劇的に変わった「革命」というより、緩やかで持続的な変化だったと言われている。その本質にあった影響力とは?イギリスでの技術の発達はやがてドイツにも広がり、いよいよアメリカにわたり、社会を変える大きな力となる。フォーディズムという形でアメリカで完成されたシステムとは?技術は資本主義のルールを変える。AI時代に生きる私たちが学ぶべきものは?
【出演】シェルパ キャピタルCEO…スコット・スタンフォード、ドイツ 経済ジャーナリスト…ウルリケ・ヘルマン、カリフォルニア大学デービス校教授…グレゴリー・クラーク、ピケットアベニュー工場博物館 役員…マイク・スキナー、イギリス上院議員・ウォーリック大学名誉…ロバート・スキデルスキー、パリ経済学院 教授…ダニエル・コーエン
【語り】首藤奈知子

・2月2日 第5回 大衆の夢のあとさき~繰り返すバブル~ /再放送 2月4日(日)0:00~0:30  ※土曜深夜
それは百年近く前、繁栄の只中のアメリカで起きた。世界恐慌。株の大暴落。不況は長引き、銀行、企業は次々に倒産、未曽有の事態となる。なぜバブルは繰り返すのか?稀代の経済学者ケインズは投機に走る大衆心理を、ユニークなルールの美人投票に例え、その本質をうがった。リーマンショックに到るまで、繰り返すバブル。それは避け難い大衆心理の帰結なのか?ケインズの思考の真に示唆するところを、世界の知性たちとともに考える  
【出演】ドイツ 経済ジャーナリスト…ウルリケ・ヘルマン、イギリス 上院議員,ウォーリック大学…ロバート・スキデルスキー、パリ経済学院 教授…ダニエル・コーエン、モルガンスタンレー…ルチル・シャルマ、CSOB銀行 マクロ経済…トーマス・セドラチェク、カリフォルニア大学 教授…バリー・アイケングリーン、オックスフォード大学 教授…ケビン・オウローク
【語り】首藤奈知子     

・2月9日 最終回 欲望が欲望を生む~金融工学の果てに~ /再放送 2月11日(日)0:00~0:30  ※土曜深夜
今、経済の混迷にさまざまな声が世界に広がる。経済学を学ぶ若者たちも現実を説明できない学問のあり方に疑問の声をあげ始めた。現代の複雑な資本主義システムは、長い時をかけ時代の欲望と共にルール変更がなされてきた結果だ。利子の誕生、重商主義の全盛、勤勉という美徳、技術革新が主導した産業革命、繰り返すバブル…。リーマンショックの悲劇から10年、我々は何を学んだ?資本主義はどこへ向かう?世界の知性が語る最終章
【出演】ドイツ 経済ジャーナリスト…ウルリケ・ヘルマン、カリフォルニア大学デービス校 教授…グレゴリー・クラーク、イギリス 上院議員,ウォーリック大学…ロバート・スキデルスキー、パリ経済学院 教授…ダニエル・コーエン、CSOB銀行 マクロ経済…トーマス・セドラチェク、オックスフォード大学 教授…ケビン・オウローク、フィレンツェ大学准教授…アンジェラ・オルランディ、イギリス東インド会社 会長…ザンジーブ・メフタ、ロンドン スクール オブ エコノミクス…ジェイムス・モリソン、ジュネーブ大学神学部教授…フランスワ・デルマンジュ、南カリフォルニア大学 教授…ジェイコブ・ソール
【語り】首藤奈知子

スタッフ

ディレクター  三好雅信
AD      浦本康平
プロデューサー 丸山俊一(NEP)
        高橋才也