新・13の顔を持つ男 その4 「取材する人」伊丹十三

伊丹さんのエッセイには、「わたしは浅学にして非才、どちらかといえば無内容な人間である」(『ヨーロッパ退屈日記』)とか「私自身は―ほとんどまったく無内容な、空っぽな容れ物にすぎない」(『女たちよ!』)などという、にがい自己認識がしばしば登場する。そう言って恥じないのは、空っぽゆえに、逆に多くを汲み取ることができるからであろう。世界には、他人には、役に立つこと、面白いことが沢山あり、それを取材して吸収し、自ら試した上で、みんなに伝えるのが自分の役割だと認識しているのである。彼の表現は、エッセイもテレビも映画も、全て事実を取材することから生み出された。その際、事実をどう面白がるか、面白がり方に伊丹流があった。今回は「取材する人」という切り口から伊丹表現を考察してみよう。 
(浦谷年良)

放送日
2013年
1月14日(月) 27:00~
1月15日(火) 12:55~
1月19日(土) 25:10~
1月26日(土) 27:15~
1月27日(日) 29:00~

2月 3日(日) 16:05~
2月 4日(月) 10:20~
2月 5日(火) 12:40~
2月 8日(金) 10:20~
2月 8日(金) 22:30~
2月11日(月) 16:10~
2月14日(木) 17:00~
2月15日(金) 22:00~
2月17日(日) 15:10~
2月21日(木) 17:20~


【2013年3月 1~4 一挙再放送】
3月17日(日) 12:30~
3月27日(日) 21:00~
※追加撮影を加えた特別篇として放送いたします。

P&D

浦谷年良

撮影

鈴木正之

編成P

宮川朋之(日本映画専門ch)
逆井智紀(日本映画専門ch)