中国王朝 英雄たちの伝説「悪女たちの裏切り」

「悪女」は数字を持っている。
年に一度携わって来た「中国王朝」シリーズ。
その中で最も高く、BSでは異例の2%超えの数字を叩き出したのが、中国三大悪女の一人、西太后の回だった。
夫や息子をないがしろに政治を独占。言うこと聞かぬ皇帝は毒殺する。
そんな生々しい「悪事」が、巨大な巨大な国を舞台に行われる。それは確かに見る人を刺激する。
でも同時に、制作の際には、悪事の裏にある「使命感」を描くことを肝に銘じた。
封建的な社会にあって女性が悪名を背負うほどの歴史の表舞台に立つことは、権力欲を超えた使命感がなければ成し得ない。実際取材すればするほど、この使命感を物語る資料に出会った。
放送後はありがたくもこの「使命感」を描いた部分への反響を多く頂いた。
「悪女」の、「素顔」の、魅力。
コロナ禍の中断を経て復活する「中国王朝」。
いまだ中国行きは叶わずリモート取材となるが、テーマは「悪女」でいくと早めに決まった。
中国にいけない僕の代わりに中国で取材してくれるのは僕が最も信頼する楊ディレクターと李カメラマン。
二人とも愛妻家で恐妻家。「悪女」の素顔にきっと迫ってくれるはずだ。
主人公一人目は、中国の「元祖悪女」とされる漢の呂后。
夫劉邦の寵愛集めた別の妃の手足を切り「人豚」と呼んだという。
しかし史記を記した司馬遷は彼女は残虐極まりない人物だけど、民にとっては彼女の治世ほどピースフルな時代はなかった、と記している。
取材の果てに素顔を知るのが楽しみだ。
もう一人、いや二人は、ラストエンペラー溥儀の妻、婉容と文綉。
婉容はアヘンに溺れ夫以外の誰かとの不義の子をなし、文綉は中国史上初めて皇帝に「離婚」を申し込み夫を捨ててさったという「悪女」揃い。
でも、戦後なかなか出てこなかった資料が次々と見つかって来ている。
これまた素顔を知るのが楽しみだ。
というわけで中国王朝、悪女第二弾。数字を持っているはずの第二弾。
ぜひご覧ください。
(阿部修英)


出演 浅田次郎
語り 戸田恵梨香

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ディレクター

阿部修英

取材

牟田口わか菜

編集

大川義弘

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熊倉健一

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國分禎雄