Zero Waste Life 2023年7月
日本には昔からあらゆるものには大切な「命」があり、その「命を最後まで生かしきる」という思想が連綿と息づいてきた。それはモノの命を慈しむ、まさに「捨てない暮らし」そのもの。モノの命を慈しみながら暮らしを楽しむ人々の素晴らしさを世界に向けて伝える15分番組。
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世界の約160に及ぶ国・地域の衛星放送やケーブルテレビでOAされている、この番組。放送してしばらくすると、各国視聴者からの採点評価や感想が、モニターリポートとして送られて来ます。採点は1から5までの5段階評価となっていて、通知表と同じく5が最高評価。おかげさまでこの番組は、数多のNHKワールドのコンテンツの中でもベスト5以内の高評価をいただいているそうです。制作スタッフは世界中の視聴者の反応を励みとして、日々奮闘しています。
(三田豊)
今月の放送(NHK WORLD-JAPAN )英語版 毎週金曜 午前10:45~11:45ほか
7月7日(金)
#19 More Than Mom’s Hand-me-down 「ママたちのリメイク:私の服を子供の服に」(再放送)
李叡さんの裁縫教室では、大人の服を子供服へリメイクする方法を学ぶことができる。生徒の多くは子育て中のママ。気に入っているけれどサイズが合わなくなった服や、着なくなったけれど愛着があって処分できない服……。ゴミになりかけていたママたちの服が、可愛い子供服に変身。環境にも家庭にも優しいこの教室は、いつもママと子供たちの笑い声が絶えない。
7月14日(金)
#20 Back in Black「捨てるなら、黒く染めよう」(再放送)
染色職人の井澤剛史さんが去年から始めたサービスがある。それは「着古された服を黒く染める」というもの。服がどんなに傷んでいても、汚れていても、真っ黒にしてしまえば気にならない。それどころか、まるで新品のようにさえ見えるのだ。ゴミ箱行きになるはずだった服を「黒い新品」に変身させるこのアイデアは話題となり、いま黒染めは3か月待ちになっている。
7月21日(金)
#43 Tick-TockTransformation「チクタクアート 永遠の時を刻む」
佐賀・鳥栖市で時計店を営む伊藤尚史さん。時計の修理職人である一方で、とても珍しいアーティストでもある。廃棄された時計の部品や修理時に交換した部品など、使い道のなくなったパーツで作られた蛙、馬、トンボなどの生き物たち──時計内部の美しさに魅せられ、かつ驚異的な器用さを持つ伊藤さんにしか作れないアート作品だ。この時計廃材を生かした「チクタクアート」は大きな話題を呼び、今では全国から役目を終えた時計が伊藤さんのもとに届く。送り主らと伊藤さんに共通するのは、長年時を刻んでくれた時計をただ捨ててしまうのは可哀想、時計たちに永遠の命を与えたい・・・そんな思いだ。
7月28日(金)
#44 Sawdust Clay「おがくず粘土」
東京の下町、葛飾区にある鉛筆工場の一角で、ユニークな商品が作られている。それはおがくずを原料とした粘土。発端となったのは、鉛筆の製造工程でやむなく出てしまう大量のおがくずを、なんとか有効活用したいという思い。現在社長を務める杉谷龍一さんが中心となり、何年もの試行錯誤を重ねて開発した。おがくず粘土の感触は、一般的な粘土とまったく変わらないが、粘り気のもとになっている糊は微生物が分解できる成分なので、環境への配慮がなされている。最大の特徴は、乾くと木とほぼ同じ成分の固形物になること。子供が安心して遊べることから、地元の保育施設でも重宝されている。
※この番組は放送終了後も、ビデオオンデマンド(外部サイト)でご覧いただけます。
※YouTubeのNHK WORLD JAPANのチャンネルでも「Zero Waste Life」は視聴いただけます。
リンクはこちら(外部サイト)
NHK BS1でも放送がスタートしました。 英語版 毎週金曜 午前4:30~4:45
7月 7日 #10 八ヶ岳のエコばあちゃん
7月14日 #11 ランドセルをいつまでも
7月21日 #12 廃材をアクセサリーに
7月28日 休止
音楽
笠松泰洋
ナレーション
ガイ・ペリマン
音響効果
岡林亜実
ディレクター
伊藤メグミ(#19)
岡崎ひかり(#12・#20)
渡辺裕太(#10・#13)
黒住聡丈(#11)
奥野崇(#43)
中嶋旭洋(#44)
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潘志揚