Zero Waste Life 2024年10月
日本には昔からあらゆるものには大切な「命」があり、その「命を最後まで生かしきる」という思想が連綿と息づいてきた。それはモノの命を慈しむ、まさに「捨てない暮らし」そのもの。モノの命を慈しみながら暮らしを楽しむ人々の素晴らしさを世界に向けて伝える15分番組。
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「Zero Waste Life」の SP番組「Folk House Inn: Four Seasons ~古民家宿の四季を見つめて~ 」(D 浅野直広) が制作されました。レギュラー枠で冬・春・夏・秋と1年をかけて紹介した、島根で古民家宿を営む松場登美さんのあらゆるモノを慈しむ暮らしのエッセンスを、49分にまとめあげました。なんといっても、松場さんの珠玉の言葉の数々が、胸にズンと響いてきます。
このSP番組は、レギュラー回を含め、ネット・YouTubeにていつでも見られますヨ。
(三田豊)
今月の放送(NHK WORLD-JAPAN )英語版 毎週金曜 午前10:45~11:45ほか
10月4日
#39 Clothes to the Earth 地球に還る服 (D岡崎ひかり)
澤柳直志さんは、天然素材だけで服を作っているファッションデザイナー。プラスチックも化学染料も一切使わない理由は、丸ごと土に埋めても問題のない商品にするため。澤柳さんの服は、土の微生物が時間をかけて跡形もなく分解してくれる。分解力の強い土を作ってくれたのは、ビジネスパートナーで農学に通じている廣田拓也さんだ。2人のブランドの特性は、素材だけでなく、売り方にもある。「販売」ではなく「無期限レンタル」──つまり、お客さんが着古した服を引き取るという方式。服が最後、土の一部として地球に還るところまでを見届ける。そこまでが2人の服作りなのだ。
10月11日
#40 Full Trash Alchemist 「廃材の錬金術師」(D藤原綾子)
「僕にとってゴミ箱は存在しないもの。なぜならそれは素材箱だから」と語る
村上結輝さん。子供の頃から工作が大好きだった彼は、芸術大学の卒業制作で
バナナの皮から作った“バナナレザー”を発表。それをきっかけに、ゴミやスクラップを生まれ変わらせる素材クリエイターとなった。あるときはコーヒー滓からランプシェードを、またあるときは不要になったレシートから椅子を作る。村上さんの作品は見た目がユニークなだけでなく、できるだけ土に還る素材を使うなど、環境への負荷も考慮されている。この錬金術師ぶりが話題となり、現在は廃棄物に困った企業からの相談が後を絶たない。
10月18日
#67 Sea Nuisance, Sea Treasure 「海の厄介者を宝物に」(D奥野崇)
海藻を食べ尽くし、海の厄介者と言われる食害魚。独特の臭みから消費も進んでいない。そんな食害魚を原料とした魚醤を作っているのが、長崎・福江島で鮮魚店を営む金澤竜司さん。「海の命は全てが活かされて欲しい」と語る。
10月25日
#68 Farmer’s Veggie Soap 「農家が作る野菜せっけん」(D藤原綾子)
規格を満たせず売れなくなった廃棄野菜から石鹸を作る 神奈川・三浦半島の農家の原田憂子さん。石鹸をきっかけに世間の野菜に対するイメージが変わり、規格に関係なく食べてもらえる日が来ることを願っている。
※この番組は放送終了後も、ビデオオンデマンド(外部サイト)でご覧いただけます。
※YouTubeのNHK WORLD JAPANのチャンネルでも「Zero Waste Life」は視聴いただけます。
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音楽
笠松泰洋
ナレーション
ガイ・ペリマン
音響効果
岡林亜実