「のぞくな」と貼り紙された壁の穴。開けたくてウズウズする引き出し。迷いそうだけど踏み入れたくなる裏路地―。
11月1日、愛知県に開園したジブリパークには、そんな場所が散りばめられている。やんちゃ盛りのわが子を放てば、穴を覗き、引き出しを片っ端から開け、迷子になって泣きべそをかくに違いない。だがその体験が、自分だけの物語の始まりとなる。ジブリパークで体験できるのは、アトラクションやパレードではない。ジブリの世界観への没入だ。そのためにこだわり抜かれた展示には、「モノ作り県」愛知の底力も。ジブリインパクトの経済効果は？愛知の観光、そして日本の観光の新たな起爆剤となるか？開園までの３ヶ月を追った。
（阿由葉聡子）