おまえなしでは生きていけない ~猫を愛した芸術家の物語~ 第二夜 内田 百閒

第二夜 内田 百閒 『ノラや』老いを迎えた作家が猫失踪で知った孤独の物語

 明治生まれの文章家、内田百閒。
 師匠は夏目漱石で、親友は芥川龍之介。常に借金取りに追われながらも、宮城道雄に箏を習い、沢山の鳥を飼い、用事がなくともただ汽車に乗るためだけに遠出する。自ら望んでいたはずの芸術院会員に推薦されると「イヤダカラ、イヤダ」と断る。来客が苦手なので家の門に「面会謝絶」と掲げ、写真が嫌いなので撮られるときは大抵「への字口」をつくる。万事がこの調子で、自分の流儀を決して崩さなかった百閒だが、たったひとつ、その心を十四年にも渡って大きく揺さぶり続けた存在がある。百閒六十六歳の時、家に突然やって来た野良猫の「ノラ」。思うが儘に生きてきた作家が、このノラの失踪によって泣き暮らし、何も手に付かなくなったその裏には、百閒の○○があった。
(菅原康洋)

出演

石橋 蓮司
毬谷 友子
中山 祐一朗

P/D

菅原康洋

撮影

西 徹

VE

高田秀雄

照明

石田厚

録音

川本七平

撮影助手

幡川和雄


音響効果

四元裕二

AP

富田朋子

AD

高見大樹

第二~四夜共通スタッフ

演出補:渡邊貴文/松本壇  制作部:高橋康進/森川雄介   
美術:黒須康雄  小道具:中島順子  衣装:江頭三絵  ヘアメイク:近藤美香   
猫トレーナー:北村まゆみ 

企画 岸善幸 
GP 田中直人