
日本に暮らす外国人が旅をしながら日本の食材の魅力を紐解く番組なのに、旅に出づらくなりました。一般家庭にお邪魔しておばあちゃんに郷土料理を教わるのも、星付きレストランのシェフとお喋りしながら料理をいただくのも、クソCOVIDのおかげで封印です。そこで、@homeと銘打ってリポーターがロケに出ないバージョンの制作を始めました。所謂オンライン取材を織り交ぜたわけですが、この苦肉の策から旅ロケにはない取材の広がりが生まれました。「醤油編」ではフランスの醤油事情を紹介します。海外では「キッコーマン」が代名詞の日本の醤油ですが、日本では売っていないキッコーマン製の醤油があるのをご存知ですか?その名も「スクレ醤油」、シュクレ=砂糖が入った甘い醤油で、フランスでは、寿司屋や和食店には普通の醤油とスクレ醤油の2種類がおいてあるそう。ごはんにスクレ醤油をかけるのが人気の食べ方です。その甘さたるや、まんま砂糖醤油!日本の食材が海外で進化して日本人も知らない食文化に発展している、そんな事例は他にもありそうです。時代の転換期となったコロナ禍がきかっけの発見と気づき、結構多いように思います。
(松尾明美)