食彩の王国 2024年2月
「食彩の王国」20周年 食材に流れる時間をひも解く
「食彩の王国」は、放送20周年と1000回を迎えました。スポンサーの東京ガス、東京ガスネットワーク、テレビ朝日、ビデオプロモーションなど関係各社、そして、取材に応じてくださった全国の生産者や料理人の方々に厚くお礼を申し上げます。
第一回から語りを担当してくださっている薬師丸ひろ子さんとは、幸せな出会いでした。きっと断られるだろうと悩みましたが、当たってもみないで諦めるわけにはいきません。事務所の方に企画説明をして二日後、なんと薬師丸さんも「食」について考えていたというのです。以来、優しい語り口と美しい日本語、生産者や料理人をリスペクトする心で、食材を取り巻く世界を浮き彫りにしてくださいました。
「われわれ日本人は何を食べてきたのか、この先何を食べて行くのか?」。これまでにない「食」の番組を!というスポンサーの強い要望と、ビデオプロモーション、テレビマンユニオンチームの粘り強い企画開発が実を結んだものです。また、番組が放送開始した2003年は、東京、大阪、名古屋で地上波のデジタル放送が始まった年。当番組も一本目からハイビジョン対応で制作しました。それも今となっては、一つの財産になりました。この20年間、プロデューサーとして制作を続けられたことにも感謝します。これからも視聴者に、良質な「食」の世界を届けたいと願ってやみません。
(土橋正道)