ズームバック×オチアイ 2021年4月
ズームバック×オチアイ 第5回目はゲーム論。コロナ禍で人と直接触れ合えない状況が続く中で、人が集い思い出を作る場所になったのがゲームでした。開催できなかった卒業式や結婚式がゲーム空間で行われるなど大きな可能性広がる今、ゲームはこの先どこまでいくのか?
世界的ゲームクリエイター・宮本茂の秘蔵インタビューと、大ヒット電子ペットゲームが示した未来。オチアイが説く最新ゲーム論です!
この番組を担当する前に、ニューヨークに住む友達から久しぶりに送られてきたメッセージは「マイクラ(Minecraft)やらない?」でした。コロナ禍でニューヨークはロックダウンして、東京も緊急事態宣言中。そんな状況下で、デジタル世界が離れた友達と繋がりを保ってくれました。
この友達は目指した夢のために、牧師になる道を考え直してニューヨークに引っ越し、右腕にタトゥーを刻み、まるで自分を後戻り出来なくするかのように生活を変えていっていました。
久しぶりに話した彼が笑いながら言いました。
「俺は、人生という迷路では道に迷って目の前には壁しか見えない。
もう、ゲームオーバーかも。」
「・・・」
「でも前を向いて目を凝らすと、目の前の壁にも迷路は描いてあって、
その壁に描かれた迷路でゴールすることだけは、絶対に成し遂げたいと思ってる。」
今は、遠く離れてしまった互いの日常を想像し合うことしか出来ませんが、相変わらず、元気そうな彼の皮肉が聞けて少し安心したのでした。彼とまた、ゲームで会えることが楽しみです。
(岡本拓也)
シリーズ「大回復」第5回 ゲーム論
Eテレ 4月30日(金)22:00~22:29
ディレクター 谷本庄平
取材 岡本拓也