Zero Waste Life 2024年12月

Zero Waste Life 2024年12月

日本には昔からあらゆるものには大切な「命」があり、その「命を最後まで生かしきる」という思想が連綿と息づいてきた。それはモノの命を慈しむ、まさに「捨てない暮らし」そのもの。モノの命を慈しみながら暮らしを楽しむ人々の素晴らしさを世界に向けて伝える15分番組。
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 この番組でDデビューした中国出身の瀋志揚(パン・ジーアン)の6作目が 「パンの耳をビールに」篇(11/22放送)。海老名市で無添加でのパン作りを続けてきた方が、廃棄されてしまうパンの耳を使いビール造りに挑んだ。添加物を含んでいないおかげで、醸造もスムーズに進んだという。最近ではさらに規格外のイチゴを生かした発砲酒作りも。「こんな酒造りを応援し続けたい」と感じさせてくれる深い味わいだった。
(三田 豊)

今月の放送(NHK WORLD-JAPAN )英語版 毎週金曜 午前10:45~11:45ほか

12月6日
#45 Old Glove, New Dreams 「野球グローブ再生 夢をつなぐ」(D奥野崇)※再放送
日本で最も人気のあるスポーツ、野球。プロ選手を夢見て多くの若者が練習に励んでいる。だが野球には、使う道具が高額という側面があるのも事実。特に捕球に使うグローブはポジションによって構造が異なるものが必要なので、経済的な理由から競技を断念することさえある。そんな現状に一石を投じるべく、米沢谷友広さんは全国から中古のグローブを回収し、修理して安価で提供するシステムを考案した。作業を行うのは修理職人の大木賢さん。2人は「どんな子供にも平等に夢を見て欲しい」という思いで、3000個以上のグローブを再生させてきた。

12月13日
#46 Local Produce, Local Color 「農業廃棄物から生まれる色」(D鴨下満)※再放送
東京の北東に位置する緑豊かな茨城県。この土地で生まれた関将史さんは、妻の裕子さんと共に染物工房を営んでいる。夫婦が染液の原料として使うのは規格外の野菜や果物、畑で間引かれた枝葉などの農業廃棄物。化学染料と違って想定した色に染まるとは限らないが、そんなところも作品の個性と考えている。農業廃棄物を使う背景には、捨てられる命を減らしたいという思いに加えて、もうひとつの目的がある。関さん夫婦は染め上がった作品に必ず原料と生産地を記すようにしている。農作物の知名度を上げ、茨城の農業を盛り上げることに、少しでも貢献したいのだという。

12月20日
#47 Bicycle Upcycle Cycle 「生き続ける自転車パーツ」(D鴨下満)※再放送
生活雑貨を作っている山本敦さんが材料に使うのは、使い道がなくなった自転車のパーツ。タイヤ、ブレーキ、バルブ…自転車を構成するパーツはたくさんあるが、中には再利用が難しいものも多い。チューブで作ったハンドバッグなどのアイデア商品を生み出してきた山本さんは、大の自転車好き。だからこそ、役目を終えた自転車がただ廃棄されてゆくのを見過ごせなかったのだ。自転車パーツのリメイクは手間と時間がかかる作業だが、彼にとって天職だという。なぜならその仕事が、一歩一歩踏み込むことで着実にゴールに近づける──自転車の運転と似ているからだ。

※この番組は放送終了後も、ビデオオンデマンド(外部サイト)でご覧いただけます。

※YouTubeのNHK WORLD JAPANのチャンネルでも「Zero Waste Life」は視聴いただけます。
 リンクはこちら(外部サイト)

NHK BSでも放送があります。英語版 毎週金曜 午前4:30~4:45

12月 6日 #60 毛糸で紡ぐ未来 (D本多彗) ※再放送
12月13日 #61 植木の救世主  (D奥野崇) ※再放送
12月20日 #62 ピーナッツレザー(D渡辺裕太)※再放送
12月27日 #63 海洋ゴミで音楽を(D瀋志揚) ※再放送

音楽

笠松泰洋

ナレーション

ガイ・ペリマン

音響効果

岡林亜実

ディレクター

浅野直広
藤原綾子
瀋志揚
岡崎光曜
渡辺裕太
中嶋旭洋
首藤凛
本多彗
寺田昂平
間宮圭次郎

AD

小栁希美

プロデューサー

琢磨修一

ゼネラルプロデューサー

三田豊