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〇11月のラインナップには19日「縄文＆ストーンヘンジ」、26日「ツタンカーメン発掘100年、エジプト＆トルコ」と、番組原点を再確認する古代遺跡企画が続く。
〇この番組第１回「古代エジプト」（1986年）の担当Dだった私にとって今回のツタンカーメン企画は特に感慨深い。放送当日が王墓発掘から丁度100年目。まだまだ新しい発見だったのだ。今回担当の工藤Dはツタンカーメンの棺に納められた短剣の謎に注目。その鉄剣はエジプト国外、ミタンニという謎の王国から贈られたものらしい。剣のルーツを探っていくと、当時のダイナミックな国際流通ネットワークが浮かび上がり、ツタンカーメンの出生の秘密や死の謎にも新しい視点が与えられる。知っているつもりのものの中に、まるで気が付いてなかったものがあり、その実像を知ると、今の我々の在り方に深く関係していたことが見えてくる。知ることの喜びを満喫できる回になりそうだ。
〇約37年前のエジプト取材で、今密かに誇りに思っていることがある。それはエジプト文明を象徴するスカラベ（フンコロガシ）を生き生きとカメラに収めたこと。砂漠の中、冬眠中のスカラベに息を吹きかけて目覚めさせると、健気にも糞を転がし始めた。古代人が太陽の運行を司るとみなした姿だ。その時、周りで見物していた子供たちから感動の拍手が沸き上がった。エジプト文明はオーラ溢れる取材対象なので、その後何十回もロケが行われたが、フンコロガシの活動を撮影したのはこの回だけなのであった。
（浦谷年良）

司会　　　　　　　草野仁
レギュラー解答者　黒柳徹子　野々村真
アシスタント　　　出水麻衣（ＴＢＳアナウンサー）