
どうやらフェイクニュースではなかった「鬼滅の刃が見たいので休みます」という張り紙で話題となったラーメン屋さんのニュース。それほど鬼滅ファンでもなく何の関係もないのだが、そのぶっちゃけ具合の潔さとセンスがとても心地よかった。堂々と、そして正直に、が一番伝わるのだと、あらためて思った。
コロナ禍でのテレビが、さまざまな不自由や制限を、どう受け止めるかにも、正直さが一番だと感じる。「この線から出たらいかんのやろ?」と笑うさんまさん、共演者が全員リモートのスタジオで「一人で寂しいよ~!」と叫ぶ内村さん、真ん中のアクリル板をどうにかネタに取り入れようとする漫才コンビ、スタッフも共演者もいないパソコンの前で一人演技する俳優たち…。どんな不自由や制限があっても、オモシロに、エンタメに変換してやるという同業者や演者たちの、堂々とした開き直り=プロ魂のようなものが垣間見えると、とても勇気づけられる。
そんなコロナ禍のサラメシは、ただひたすら視聴者の皆さんに助けられた。
ロケが命の番組。でも、今までのように自由にロケに出られない。
…じゃあどーするか?お邪魔できないんなら全部撮ってもらおう!と、
開き直ってひねり出したのが「おまかせサラメシ」という企画。番組に投稿いただいた皆さんに、箱詰めしたビデオカメラと三脚を送り付けて、いい感じでいろいろ撮って送ってくださ~い!と、要は無茶ぶり。さてどーなることやら…と期待と不安半々だったが結果、とにかくみなさん撮影が上手!福島で絹織物工房を営むご家族も、京都の産婦人科病院の皆さんも、大阪のお寺のお坊さんたちも、岐阜の親子も高知のご夫婦も。スタッフがいないからこその自由で新鮮な空気感、そして伝えようとする思いがそれはそれは素直に感じられ、何より面白い。
SNSでは、手抜きだ楽してるだとのコメントも正直見かける。でもこれこそ10年かけて培った視聴者との信頼関係の賜物と信じてサラメシは、止まることなく、わりと全力で走り続けています。
(松葉直彦)
【今月の放送】※木曜日 昼12:20~の再放送は、23分の短縮版です。
シーズン10 #33 2月9日(火)19:30~19:57
再放送 2月11日(木)昼12:20~12:43
帯広畜産大学の教授は、牛肉の「A5ランク」など格付け基準のための表づくりを手掛けた肉のエキスパート。今もおいしい肉づくりのため、牛肉の画像解析に日々取り組む教授のランチは、カロリーと値段にこだわる究極のコスパめし!?▽地方創生コンサルタントが出張先の和歌山から美味を!ランチ自撮りチャレンジ。▽今年はオンライン開催のみとなった「さっぽろ雪まつり」。雪像制作隊を支える熱々まかないサラメシをもう一度。
シーズン10 #34 2月16日(火)19:30~19:57
再放送 2月21日(日)あさ 8:25~8:52
大阪市鶴見区のせっけん工場では、天然油脂を使った昔ながらの釜だき製法で、今も固形せっけんを作っている。気温や湿度を見ながら、釜の中の材料のちょっとした変化を見抜く職人技が、せっけん作りを支える。職人たちのランチを拝見!▽香港からサラメシ海外特派員。香港島から船で30分ほどのラマ島から通勤する女性がランチ事情をリポート!▽北海道の豪雪地帯、夕張で高速道路の除雪作業を支えるギョーザメシを再び。