
このユニオンニュースの発行がコロナ禍で滞っている間、番組にもかつて経験したことのない激流が押し寄せました。会ってお話しするというテレビ制作の基本が感染防止の観点から出来ない、なにより人の移動が大きく制限される、という物づくりの根本が覆る事態が突然起こったのです。中でもすべての海外ロケが無期限に出来ないことは番組の存続にかかわる事態でした。しかし、同時期に新しい技術が登場していたのは幸運というべきでしょう。言うまでもなくパソコンを介したリモート会議システムのことです。4月、ためしに使い始めた当初は、今考えれば「恐る恐る」でした。しかし、使いようによってはリモートシステムはドラえもんの「どこでもドア」になりうるのです。
日本のある場所でミステリーハンターとゲストが話をしています。二人の間にはパソコンが一台置かれています。そしてその画面に数千キロ離れた国にいるもう一人のゲストの顔があってリアルタイムで三人は会話しています。パソコンに「居る」人に突っ込めばすぐにリアクションが帰ってきます。初めてそれを見たときはちょっと感動しました。もちろん、すぐにそれは当たりまえになりますがまだその先には未知の表現方法が眠っていると考えます。けっして「苦肉の策」ではない新しい表現を模索しつつ、これからも来年も「世界」の「ふしぎ」をお届けします。
(大塚修一)
司会 草野仁
レギュラー解答者 黒柳徹子 野々村真
アシスタント 出水麻衣(TBSアナウンサー)